2022-05-01から1ヶ月間の記事一覧
「のぼうの城」「忍びの国」を書いた和田竜さんの四作目。織田信長が毛利を攻めている戦国時代。信長の本願寺攻めの影で、毛利家と信長の駆け引きと、毛利家についた村上海賊の娘、景の活躍ぶりを描いたお話です。 いやはや、景が、とんでもないキャラの持ち…
私は土方歳三様が好き。そして歳三様が好きな人はたいてい、沖田総司とのコンビが好き。そう、私も土方歳三様&沖田総司コンビが大好きです。そしてこの二人のコンビが好きな人にはたまらない、この本。土方歳三様&沖田総司のキズナを感じたかったら、この…
葉室麟さんの2012年作品。時代小説というジャンルですが、これは恋愛大河ドラマですね。タイトルの「この君なくば」は「この君なくば一日もあらじ」という和歌からとっているのです。この本の中では「この君」=愛しい人という意味で使われ、何回もこのフレ…
この本は未完です。隆慶一郎先生はロマンティック伝奇時代小説ともいうべき、独特の時代小説をたくさん残した時代小説作家。でも、この作品は隆先生がおそらく最も心を入れて書いたと私は勝手に思っています。 未完であっても、その魅力が損なわれることはあ…
「試衛館の青春」のその後ともいうべきこの作品。驚きました。こんな新選組本読んだことない。これはユーレイの語る新選組なのです。死んでしまった後の山南さんや藤堂平助くんや、沖田総司くんや。死んでしまった後、その気持ちを語るのです。こういう切り…
越水さんは新選組、特に沖田総司がお好きなのでしょうねえ。この本の前編っぽい感じで「月下花伝」、それから「恋する新選組」と、沖田総司を主役級に添えた作品を書いています。 この本は、タイムとラベルもので、現代の少女、秋飛(あきひ)が、タイムとラ…
とにかく寝るのも忘れて、途中で頁を繰る手を止めることもできず、エンディングまで一気に読んでしまった本でした。 まずタイトルが気になりました。「出征前夜」だったらわかるけど、「出星(しゅっせい)」って?その意味は最後にわかります。ふかあ~い感…
新選組の沖田総司を主役にしたラブストーリーです。いまどきのワカモノ向けに新選組を書いたらこうなるかな~。女子が「こういう総司くんであってほしい!」という理想をつぎ込んだような沖田総司が読めます。沖田総司好きの女子には必読モノでしょう。 美男…
子母澤寛さんといえば新選組ブームの火付け役であり、司馬遼太郎さんが新選組モノを書く材料をたくさん提供した方です。この人の著作がなければ、私たちが今新選組に持っているイメージは大分変わったものになっていただろうと思います。 京都壬生の八木家の…
タイトルの通り、新選組の面々の「青春」を描いた作品です。 松本さんには「夕焼け 土方歳三はゆく」という作品があって、読みたいと思うのだけれど、古本でも2万円近い価格がついていたので手が出せず、図書館にもないし。アマゾンでも最近は出回っていませ…
この本は、沖田総司と土方歳三さまとのゴールデンペアの切なさが遺憾なく書き尽くされた新選組本です。沖田総司好きには必読の書といえます。そして、沖田総司&土方歳三のペア好きにとっても必読の書です。 大内さんの「土方歳三」についても紹介しています…
「箱館売ります」の富樫倫太郎さんの「土方歳三 蝦夷血風録」第二弾。この本もよかったです。この本のラストは号泣です。 「箱館売ります」よりも、土方歳三様の登場シーンは少なく、人見勝太郎と伊庭八郎のほうが主役級なのですが。いえ、この二人よりも、…
富樫さんは土方歳三さまを題材にした小説を数冊書いていますが、この「箱館売ります」が一番面白いと思います。特に、土方歳三様好きなら、魂が揺さぶられます。読後感がすごくいい。 土方歳三様が主人公ではないのですが、副主人公くらいの位置づけなのです…
明治維新から西南戦争までの、薩摩の人々のお話。この時期、薩摩を中心に日本が動いていたようなもので、もっといえば、薩摩の西郷隆盛と大久保利通の二人に日本が振り回されたとでもいいましょうか。西南戦争で西郷隆盛が滅び、薩摩隼人が滅び、日本は維新…
大内さんは「沖田総司」という名作がありますが、それと対になる本ですね。土方歳三さまの、流山以後の闘いを最期まで描いています。だから、沖田総司さんは回想の中にしか登場しません。近藤さんともすぐに別れがきます。つまり、この本は歳三さま一人の闘…
司馬遼太郎の新選組物といえば、「燃えよ剣」と「新選組血風禄」。 「新選組血風禄」は短編集で、登場人物は様々。 「油小路の決闘」「芹沢鴨の暗殺」「長州の間者」「池田屋異聞」「鴨川銭取橋」「虎徹」「前髪の惣三郎」「胡沙笛を吹く武士」「三条磧乱刃…
燃えよ剣 土方歳三という男の生き様を描ききった、司馬さん渾身の一作。たしか、司馬さんが自分の作品の中で好きな作品を聞かれて、この「燃えよ剣」を挙げていました。「男の典型を一つずつ書いてゆきたい。」と司馬さんはあとがきで書いていますが、歳三さ…